一次審査では、事前に審査員全員がすべての作品企画書に目を通して資料審査を行った後、7人の審査員全員が一堂に会して、投票と討議によって入選プランを決定しました。応募いただいた方々に心よりお礼申し上げます。
第2回に応募して頂けたら、次こそと、思われるものもありました。審査全体の印象としては、普段と同じ創作を一見きれいにまとめたプランではなく、不器用ながらもキューブやテーマに考えを深めた企画、それを文章にしたものが一定程度評価されたようでした。提出したプランは、「本当にあなたが作りたい作品ですか」「あなたの考えの結晶ですか」と問われているのかもしれません。
もう少し絵の人に頑張ってもらいたかった。
大樋長左衛門(年雄)氏
通常の陶芸とは異なる「こんな表現がある」
高橋源一郎氏
応募資料が詰まった段ボールをみたときは、衝撃を受けたが、美術の審査は初めてで面白かった。
田中泯氏
身体の企画を期待していた者としては、応募者は、“勘違い”
中原浩大氏
事前選考ではオーセンティックなものをクオリティの保険として
三輪眞弘氏
選ばれた作品の多くは、僕が気になっていた作品。
身体というテーマから生っぽいものが出てくるとイメージしていた。
プランが現実になった時、紙から得た予想をいい意味で裏切り、プランを現実化する完成度、いかに自身の世界観をキューブ空間に高度に凝結させられるかというところに期待がかかります。展示においては、平面の壁とキューブ内の空間、オブジェクトや機材やテキストの展示をどのようにして結晶化させられるかが課題でしょうか。この清流の国ぎふの地で、各入選者がどんな“清流の源”を見せてくれるのか、心待ちにしています。
(M.T)