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応募者の方へ/審査員所感(当日のコメントより)

一次審査では、事前に審査員全員がすべての作品企画書に目を通して資料審査を行った後、7人の審査員全員が一堂に会して、投票と討議によって入選プランを決定しました。応募いただいた方々に心よりお礼申し上げます。


惜しくも入選されなかったプラン

第2回に応募して頂けたら、次こそと、思われるものもありました。審査全体の印象としては、普段と同じ創作を一見きれいにまとめたプランではなく、不器用ながらもキューブやテーマに考えを深めた企画、それを文章にしたものが一定程度評価されたようでした。提出したプランは、「本当にあなたが作りたい作品ですか」「あなたの考えの結晶ですか」と問われているのかもしれません。


OJUN氏

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もう少し絵の人に頑張ってもらいたかった。限られた空間のなかで、ただ1点の絵を見るという経験もほしいと思っていたので…、残念。でも、「おもしろい、実際見てみたい」と思う作品も入っており、楽しみにしている。


大樋長左衛門(年雄)氏

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通常の陶芸とは異なる「こんな表現がある」というのをこのコンペで示したかった。(そういう意図で)僕が推す作品は、最後の二つの滑り込みで入った。おかげで、工芸の表現者にも希望が持てるコンペになり、嬉しい。


高橋源一郎氏

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応募資料が詰まった段ボールをみたときは、衝撃を受けたが、美術の審査は初めてで面白かった。普段使わない脳の筋肉を使い、頭が痛い(笑)。僕が推していた企画は感動的。資料ではもう元ができておりこれから更なる制作。出来上がりの楽しみと恐怖が半々(笑)。


田中泯氏

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身体の企画を期待していた者としては、応募者は、“勘違い”をしている、ただ知っている踊りをしているだけ。踊りの多様性を信じれば、もっといい企画ができる。その意味で、パフォーマンスが選ばれなかったのは、良かった。僕に言わせれば、通った企画は全て踊りを内包している。


中原浩大氏
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事前選考ではオーセンティックなものをクオリティの保険として入れていたが、それがほぼ全部消えた。僕個人は、オルタナティブなものが好きなので、チョイスはとても良い。出来上がりが楽しみ。


三輪眞弘氏

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選ばれた作品の多くは、僕が気になっていた作品。逆に僕だったら選ばない作品も入っている。出来上がりを確かめたい。アイデアは素敵なんだけど…というのが多くあった。ジャンル問わずの公募だが、初めてのことで審査方法が未確立。映像資料を、腰を据えて見てみたかった。


鷲田清一氏

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身体というテーマから生っぽいものが出てくるとイメージしていた。触覚の作品は、コンセプトは弱いかもしれないがおもしろい。が、選ばれたのはすべて概念的なもの。これから肉体労働(制作)が始まるので、生っぽくなるのでは。 キューブ内外を意識した企画は多かったが、キューブそのものを身体と見なすものは案外なかった。



入選した15プラン―これからの成熟や深化に期待

プランが現実になった時、紙から得た予想をいい意味で裏切り、プランを現実化する完成度、いかに自身の世界観をキューブ空間に高度に凝結させられるかというところに期待がかかります。展示においては、平面の壁とキューブ内の空間、オブジェクトや機材やテキストの展示をどのようにして結晶化させられるかが課題でしょうか。この清流の国ぎふの地で、各入選者がどんな“清流の源”を見せてくれるのか、心待ちにしています。

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(M.T)