センバツで選出され、初の甲子園出場に湧く多治見高校。
その隣にある多治見工業高校では、3月6日から約2週間、谷本真理さんが多治見工業高校のご協力のもと、滞在制作を行っています!
偶然、専攻科の窯入れと重なった滞在制作初日には、専攻科の伊村先生の手料理で学生と交流をしました。
「陶芸家ではなく、美術家」という立場から土や陶に関わる谷本さんの柔軟な発想と制作方法は、学生に新鮮な刺激を与えるのではないでしょうか。また一方で、充実した設備のある多治見工業高校で専門教員のアドバイスを受けつつの制作は、谷本さんにとっても、さまざまな制作上の課題を乗り越える機会となっています。
2016年のクリスマス、AAICでは、谷本さんを講師に迎え、プレワークショップ「つくって投げて!体で楽しむ陶芸粘土」を開催しました。
その時使った粘土を、谷本さんは、今回の滞在制作で使い、AAICで発表します。子どもたちが投げつけたり潰したりして、混ざり合った粘土も使うため、マーブル模様の部分ができたり、収縮率の違いによるヒビやたわみができたりしますが、それも、偶然の造形として、谷本さんの作品に含まれていくのです。
この滞在制作は、AAICの作家支援の一環で、「岐阜県で陶の作品を作りたい。できれば、大きめの作品を焼ける窯のあるところ」というご希望にこたえ、マッチングしたもの。岐阜県美術館での搬入期間中、谷本さんは、多治見市と岐阜市を往復しながら、制作と展示を行います。
谷本真理さんは、会期中の5月に、公開制作を行います。アーティストの制作現場を目撃できるのも、芸術祭ならでは。ご興味のある方は、こちらをご覧ください!
(M.T)