Art Award IN THE CUBE 2017開催記念トークin名古屋を開催しました
審査員を招いて開かれる「開催記念トーク」第2回は、画家のO JUNさん(AAIC2017審査員)を迎え、名古屋市港区にある「Minatomachi POTLUCK BUILDING」で開催されました。
第1部は、O JUNさんご自身の公募展出品にまつわるエピソードや制作風景の動画を見ながら創作についてお話いただき、来場者のみなさんは熱心に聞き入っていました。
「この公募展の審査員は、ダンスや文学などさまざまなジャンル。それに触発された、どんな作品が応募されるか見当もつかないが、おそらく渾身の力を込めた作品企画をぶつけてくるだろう。選考会を楽しみにしている。応募された作品企画は、一つひとつ見たい」とのO JUNさんのメッセージが印象的でした。
第1部の動画はこちら(1/2)【YouTube】
第1部の動画はこちら(2/2)【YouTube】
続いて第2部は、名古屋の港まちをフィールドにしたアートプログラムMinatomachi Art Table, Nagoya〔MAT, Nagoya〕に携わる、吉田有里さん・野田智子さん・青田真也さんが加わってのトーク。
なぜ、岐阜で全国公募展をやるのか?という素朴な疑問が最初に浮かんだというメンバーたち。「今が最盛期と言える地方のアートプロジェクトや芸術祭などではなく、新しい公募展のあり方を提示している」と述べ、「美術館という制度ができる前から公募展は作家たちの発表の場。伝統を大切にする岐阜らしい」と岐阜県出身の野田さん、「発表機会が東海地域にとどまっている作家さんたちがコンペに出すのは、いい経験になるのでは」と吉田さん、アーティストの青田さんからは「コンペに出すことによって、その後の作家人生も影響を与えるような関係性が作られる」と、それぞれのルーツからの発言がありました。
ディスカッションのテーマ『アーティストはサバイブする』については、「岐阜では、まだ、MAT, Nagoyaのようなオルタナティブなアートスペースが台頭しているとは言えないが…」と、聞き手の高橋綾子名古屋芸術大学教授(AAIC2017企画委員)が水を向けると、吉田さんは、「アーティストのアイデアを変換してまちづくりに活かすなど、地域でアーティストの能力を取り込んでいくことで経済面からのアーティストのサバイブに繋げられる」と提案。MAT, Nagoyaでは、地域交渉や文化資源の提案など、アーティストのフォローを行うコーディネーターの役割をメンバーが行っているそうです。第2部は、和やかかつ活気にあふれた意見交換の時間となりました。
第3部では、公募要項などの説明が行われました。
詳しくは第3部の動画をご覧ください(1/2)【YouTube】 第3部の動画(2/2)【YouTube】
会場にはアーティストや応募に興味を持つ方など100名近くが詰めかけ、岐阜で始まる新しいアートアウォードへの情熱を感じさせる時間でした。
次回のトークイベントは、6月5日(日)MTRL KYOTOで開催します。
(M.T)