アーティスト

出展作家

  • Artifact 19-2
  • 平田 昌輝HIRATA Masaki
作品コンセプト(入選時作家コメント)
数年から数十年よりももっと昔の記憶が、何かを媒介としてフッと浮かび上がってくることがある。それは普段の認識とか感覚とは違ったものとして、ある種独特な違和感やおそれとして出てくることが多い。日常の感覚や記憶とは別種のものなので、うまくそれを捉えたり、あるいはそれを新たに記憶し直したりということに難しさを感じることもしばしばである。まるでそれはこの世の常識とは別の常識の中で積み重ねられたもののようであり、今の自分には捉えがたいものであるにも関わらず、付随する様々な記憶が絡まりあうようにして、ある種の懐かしさのようなものと一緒にやってくる。仏教では六道輪廻を説き、過去幾億兆年、様々な生死を重ねた己の歴史があるというが、様々な記憶と出会う際に、その歴史の一端を体験するように私は感じている。記憶がフッと浮かび上がる媒介となるものとして、私は石が多く、余程の因縁があったのだろうと考えている。私は石を彫るが、石そのものを彫るということであり、石と、其れにまつわる何某かを彫りだすということである。滔々と流れる大河に浮かぶ泡沫の中から大河に触れることができるのではないかと、手を伸ばすように彫っている。
作品紹介
日本列島形成に伴ってできた三波川変成岩類と呼ばれる地質帯の変成岩である緑色片岩を彫刻し、裸体男性の半身像を象る。
砥石で研ぎあげ、石の形成過程でできた文様をあらわにする。消えても消えない、忘れても忘れられないものを現出させる試み。
平田 昌輝 HIRATA Masaki (富山県拠点)
1981年
富山県生まれ。
2007年
東京藝術大学大学院 美術研究科 修了
2009年
身近な川や山の石での制作を開始
2013年~
富山大学 芸術文化学部 講師
2014年~2017年
同大学の大藤茂教授(地質学)協力のもと、全国各地の変成岩を中心に石の調査を実施
2015年
原始感覚美術祭2015/長野県
2017年
「個展」彫刻における石の回廊、未踏の/ギャラリーなつか/東京都
2018年
第14回大分アジア彫刻展/朝倉文夫記念文化ホール/大分県
2018年
「個展」/ギャラリーなつか/東京都
2019年
「個展」Artifacts/ギャラリー無量/富山県