出展作家

  • 時間の溝
  • 大西 康明ONISHI Yasuaki
時間の溝
作品コンセプト(入選時作家コメント)
卓上の見慣れた風景からその下に新しく風景を作ります。それは日常にあるものの外側やそれ以外の部分から広がっていくことで、思考や想像力に深度を与える場となります。机の上に広がる見慣れた物は鑑賞者の日常と近く、過去の体験を思い返す機会となります。それらの物を模るように、机の下には無数の接着剤の垂直線が立ち、物の影をトレースするようにその部分が空いて抜けています。溶けた接着剤によって作られる線は、重力で落ちて冷えていく過程で複雑に絡まり、有機的な垂直線の集合となります。そこには体内の神経や情報の交錯のような目に見えないもの、森や雨といった自然現象を思い起こすことができますが、机上のいくつかの物の下には空洞ができます。机上の物と接着剤の線の全てに尿素の結晶を発生させ、表面は白く覆われます。埃や灰が積もったかのような、白くびっしりと苔が生えたような、机が使われていた時から長い時間が経過し、人の手を離れてしまったような非日常の風景です。そこにできる空洞には鑑賞者の記憶から繋がった想像力で満たされ、机の下に広がる風景はこの世界を裏側から覗くような場となります。
作品紹介
メッシュ構造の机の上に日用品を置き、その上から接着剤を垂らし、無数の垂直線と結晶による風景を作る。
空洞や時間の経過から、人の手を離れた非日常や裏側の風景を見る作品。
大西 康明 ONISHI Yasuaki (大阪府拠点)
1979年
大阪府生まれ。
2001年
筑波大学 芸術専門学群技術専攻 卒業
2004年
京都市立芸術大学大学院 美術研究科彫刻専攻 修了
2007年
第1回秀桜基金留学賞によりヨーロッパ滞在
2011年
ポーラ美術振興財団在外研修員としてイギリスにて研修
2014年
想像しなおし/福岡市美術館/福岡県
2017年
「個展」 空間の緑/アートコートギャラリー/大阪府
2018年
水と土の芸術祭2018/万代島多目的広場/新潟県
2018年
「個展」 Hidden Landscapes/COCONICO Center for the Arts Flagstaff/アメリカ
2019年
Negative Space/ZKM Karlsruhe/ドイツ