アーティスト

出展作家

  • 空とカタツムリ
  • 占部 史人URABE Fumito
作品コンセプト(入選時作家コメント)
トロブリアンド諸島に空とカタツムリを題材にした神話がある。空は自分の大きさを誇っていたが、ある日カタツムリの殻が持つ螺旋の形がどこまでも拡がっていって、やがて宇宙をも包みこんでしまうほどの可能性を秘めていることを知り、その日を境に空は謙虚になったという神話である。私たちはいつもこの神話のなかの空の様に自分の事を過大評価してしまいがちである。私はこの神話を知ったとき新美南吉の「デンデンムシノカナシミ」という詩を思い出した。その詩ではカタツムリの殻には悲しみが詰まっているという。人生においても悲しみを味わった人の大きさを感じることがある。カタツムリの螺旋形には人生の悲哀や世界の大きさを物語る象徴的な意味合いがあるのではないか。これはカタツムリの殻の形態をした螺旋形の彫刻作品である。作品の素材には捨てられた古い紙や古着の布を用いる。それらの素材もまた新美南吉の詩の様に沢山の悲しみを吸い込んでいるからである。DNAの螺旋構造に刻み込まれた何十億年分もの悲しみを超えて、空よりも拡がっていくための彫刻作品を制作したい。
作品紹介
カタツムリの殻の形態をした螺旋型の彫刻で、中に入ることができ、中から空を見ることができる。
トロブリアンドの神話から着想された、人生の悲哀や世界の大きさをカタツムリの螺旋によって表現する作品。
占部 史人 URABE Fumito (静岡県拠点)
1984年
愛知県生まれ。
2013年
愛知県立芸術大学博士後期課程 修了
2013年
シャルジャ・ビエンナーレ11優秀賞受賞/アラブ首長国連邦
2014年
「個展」 七つの夜の海/愛知県美術館/愛知県
2014年
「個展」 赤米の来た道/James Cohan Gallery/中国
2016年
「個展」 蜜の流れる大地/GALLERY SIDE2/東京都
2018年
水と土の芸術祭2018/新潟県
現  在 
静岡大学 教育学部・地域創造学環アート&マネジメントコース講師