11月3日(土・祝)に開催した「文化の森の秋祭り」では、岐阜県美術館、岐阜県図書館の間の道が歩行者天国となり、秋の一日を楽しむ多くの方で賑わいました。
開館以来36年間、皆様に親しまれてきました岐阜県美術館が、翌日の4日から1年間、改修工事のために休館いたします。
岐阜県美術館では、休館前の一大イベントとして「ナンヤローネNo.4 楽日初日」を同時開催。AAIC2017入選作家の松田朕佳さんと平野真美さんにもご協力いただきましたので、その模様をご紹介します。
「やっちゃいけないことをやってみる日 美術館の壁に思いっきり絵を描こう」
アーティスト松田朕佳さん(耳のないマウス)と一緒に、改修後の美術館をイメージして、南門壁に絵を描くワークショップを開催。やってみたくても普段はやれない、“大胆な落描き!アート”だけに、たくさんの子どもたちが参加。松田さんに、ワークショップ終了後お話を伺いました。
Q とても良いワークショップになりましたね
美術館から「楽描きリーダー」という肩書をいただき、参加者の皆さんと一緒に創作するというワークショップを行なったのですが、今回が初めての経験でした。とても楽しかったです。壁一面、あっという間に隙間なく埋まって、カラフルになって・・・。一緒にペインティングした子どもたちは、ホントに、素晴らしかったです。教育普及の皆さんの準備や段取りに、参加する子ども達が楽しく充実した時間を過ごせるような配慮があり、そのお陰で良いワークショップになったと思います。
Q ワークショップをはじめる前 このような作品になると想像していましたか?
実は、ワークショップをどのように進めたらよいか分からず、プランもなく、すごく不安でした。でも、はじまってみたら、みんな何も言わなくても好きなところから描きだして・・・。これは、先生という立場ではなく、一緒にやっていく、放っておけばいい、放っておこうと。私も“らくがき”を楽しもうと描きだしました。
Q AAIC2017入選によって、このワークショップへとつながったわけですが・・・
入選の縁がなければなかったこと、とてもありがたいと思いました。こういう形のワークショップも初めての経験だったので、すごくうれしかったです。みんなと作品づくりを行なう中で、「ゆだねる」ということの大切さを発見することができました。やって良かったです。今回のワークショップは自分にとって「思考の訓練」となりました。
イベント終了間際に、日比野館長も参加し、松田さんと一緒に仕上げを行ない、完成しました。
また、美術館の館内には、岐阜盲学校の生徒たちと制作した平野真美さんの作品「蘇生するユニコーン」も展示され、新しい鑑賞者との出会いも生まれました。
2018年11月3日 岐阜県美術館にて
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このイベントを最後に、2019年11月2日まで美術館は1年間のお休みに入ります。みんなが楽しく落書きした南門が美術館の正門となり、ますます図書館との繋がりを深めていきます。
・美術館HP(改修工事による休館について):http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/page5544.php
「AAIC2020」は、新しく生まれ変わった美術館と図書館に場所を広げて開催します。作家の皆さん、たくさんのご応募をお待ちしています。