2023.02.15
【記事】AAIC2023入選作家によるワークショップ「カメラでうごき採集!」を開催しました!
2/5(日)に岐阜県大垣市のスイトピアセンターにて、AAIC2023入選作家である「身体企画ユニット ヨハク」の秋山きららさん、加藤航平さんによるワークショップ「カメラでうごき採集!」を開催しました。ヨハクさんは、AAIC2023では映像とパフォーマンスを組み合わせた作品を展示されます。個性豊かな発想により、今まで様々な映像作品を作られてきたお二人から、おもしろい動画を撮るコツを教わりました。
ワークショップは、スクリーンに映し出された2つの写真について「どっちがおもしろいですか?」という問いかけから始まりました。片方は秋山さん推し、もう片方は加藤さん推しの写真で、受け手によって面白いと感じるポイントが異なることから、面白さに決まった答えは無いことを教わります。
その後準備運動を済ませたら、早速動画作りのスタートです。ワークショップの最終目標は、おもしろい30秒の動画を作ること。①アングル採集 ②うごきのタネ採集 ③うごき採集 という段階を踏みながら作成するとのことですが、具体的にどのような動きをすれば良いのか…。
ということで、ヨハクさん自作の「コツカード」と「参考ムービー」を見ながら、おもしろい動きのコツを教わりました。「コツカード」には、「まっすぐとる」「かくれる」「ちょっとずつかえる」など、①②③の各段階で「おもしろい」動画を撮るコツが書かれており、具体的な動きを「参考ムービー」で確認しました。
コツカードに書いてある動き方は簡単そうだけど、実際に参考ムービーで見てみたら、確かにクスッとなるような動きで、「これなら実践できそう」とイメージが掴みやすかったです。
「コツカード」でイメージを掴めたら、①アングル採集(おもしろい場所とアングル探し)と②うごきのタネ採集(見つけたおもしろい場所でのおもしろい動き探し)をするために、会場の大垣市スイトピアセンター内にある「水のパビリオン」という施設の中で探索開始です。スマホ・タブレットを片手に、色んな場所と動きをカメラに収める様子は、まさに「採集」をしているようでした。
いつもはお子さんを「撮る側」の保護者の方が、このワークショップではお子さんに「撮られる側」にもなりました。コツカードを参考にご家族でアイデアを出しながら、試行錯誤して撮影する様子が印象的で、とても微笑ましい光景でした。
休憩をはさんだ後は、今まで撮りためてきた「うごきのタネ」をベースにし、30秒の動画作りに挑戦です。30秒という長さは短いようでありながらも、「30秒間おもしろい動きをする」と考えると難しいように思えます。そんな時、またまたヨハクさんの「コツカード」と「参考ムービー」が活躍しました。同じ動きを繰り返したり、一人でやった動きを大勢でやってみたり…。ヨハクさんに直接アドバイスをもらいながら、③うごき採集を行いました。
最後に完成した動画の鑑賞会です。施設内の造作物から顔や手を出し入れして、「次はどこから出てくるんだ?」と思わせるような動画や、施設内にあった様々な丸いものを、スマホを回転させながらとることで、目が回るような不思議な感覚になる動画など、想像以上にクオリティの高い動画が完成しました!撮影場所の特徴を、撮影するアングルや撮り方で活かしながら、そこにおもしろい動きを加えることで、皆様見応えのある動画を作ることができました。
参加者の方からは、「おもしろかった。あんな風に動画をとって、編集したのが初めてで楽しかったです!!」「子どもの思いつきを先生に見事に作品にしていただけてすごいと思いましたし、うれしかったです。」とのお声をいただきました。
現代では、スマホやタブレットで簡単に動画を撮影することができ、最近は自ら撮影した動画をSNSへの投稿することが流行している中、今回のワークショップは、ヨハクさんから教わった撮影の「コツ」を、別の機会でも活かせられるような、参加者に新たな学びをご提供いただいたワークショップであったと思います。
来月3月5日(日)には、AAIC2023PRイベントの締めくくりとして、AAIC2023の会場である岐阜県美術館にて、審査員による講演会を開催いたします。講演いただくのは、人類学者でAAIC2023の審査員を務められる山極壽一先生です。講演会タイトルを「アートは人類に何をもたらしたか」と題し、山極先生の広大な知識と独自の視点でお話しいただきます。参加は事前申し込み制で、2月17日(金)まで受付けておりますので、是非ご参加ください!