認知科学者・チャンギンジーらは⾵景の中に現れる幾何学的パターンの分布とあらゆる言語の⽂字の中に現れるパターンの分布が⼀致することを⽰した(Changizi et al , 2006)。 この研究結果は⼈類が⾝に着けた⾃然を観察する能⼒に適応するように、⽂字の形が収斂進化していった可能性を⽰している。
本作では独⾃開発したアルゴリズムにより、ランドスケープ等の映像の各フレームから、研究で⽰された36個の幾何学パターンを抽出し、インターネット上に存在する膨⼤な⽇本語⽂からパターンと⼀致する⼀⽂を特定する。⼀連のプロセスから⽴ち上がる光景は、我々がこれまでに発し、綴り、読んでいたあらゆる⾔葉たちが、⽇常的に⽬にする光景に予め可能性として織り込まれていたものであるという感覚を想起させる。
作品を通じて、我々の世界認識の根底を成している「周囲を⾒ること」と「⾔語」を接続することで、いまここに存在する我々のリアリティに揺さぶりをかける。
出展作家
- バベルのランドスケープ
- GengoRaw
(石橋友也+新倉健人)ゲンゴロウ
(ISHIBASHI Tomoya+NIIKURA Kento)
バベルのランドスケープ
作品コンセプト
作家紹介動画
ゲンゴロウ
(ISHIBASHI Tomoya+NIIKURA Kento)
GengoRaw(石橋友也+新倉健人)(東京都拠点)
GengoRaw(石橋友也+新倉健人)
- 2018年
- アーティストの石橋友也とエンジニアの新倉健人により結成
石橋友也
- 1990年
- 埼玉県生まれ
- 早稲田大学大学院電気・情報生命専攻修了
新倉健人
- 1989年
- 東京都生まれ
- 東京工業大学大学院理工学研究科数学専攻修了
主な受賞歴
- 2019年
- WIRED CREATIVE HACK AWARD グランプリ/日本
- 2021年
- 第24回文化庁メディア芸術祭アート部門 審査委員推薦作品/日本
- 2022年
- 第25回岡本太郎現代芸術賞 入選/日本/神奈川県
主な展覧会
- 2021年
- 人工知能美学芸術展 美意識のハードプロブレムアンフォルメル中川村美術館他/長野県
- 2021年
- 個展「コトバノキカイ」/TOKAS hongo/東京都
- 2022年
- 六本木アートナイト/六本木イグノポール/東京都