アーティスト

ネットショッピングという行為が日常化し、近年のコロナ禍によりその勢いは増加の一途を辿るのみである。もう家の中は大手通販会社のダンボール箱でいっぱいだ。ある人は生活を豊かにしたいがために、またある人は欲求を満たすために消費を繰り返す。しかしそれ故に生活空間が脅かされていくという現実。嘲笑うかの様に届くダンボール箱は日増しに大きくなり、届いた商品は床にへばりついている。それゆえに増大する箱の余剰空間は果てしなく空虚だ。供給者と需要者の貧富の格差は益々広がり、世の中は加速度的にバランスを失っていく。こうして社会もろとも沈下していく様を鑑賞者に体感してもらうために本作品を制作する。唯一の救いは天（ダンボール箱取手）から差し込む一条の光か。

1965年

愛知県生まれ

1986年

多摩美術大学立体デザイン科卒業

建築会社を経て美術制作開始。主な作品／裸体像Tシャツ計画・ジッパーシリーズ・巨大バルーンシリーズ。個展、グループ展ほか公共空間やアートイベント、美術館で作品を発表する。

主な受賞歴

2003年

キリンアートアワード2003/奨励賞受賞/東京

2007年

小田原市ストリートアートコンペ/グランプリ受賞/神奈川

2015年

六甲ミーツアート大賞準グランプリ受賞/兵庫

2020年

AAIC2020/審査委員賞藤森照信賞受賞/岐阜

主な展覧会

2010年

No Man’s Land /旧フランス大使館別館/東京

2014年

さっぽろアートステージ/北海道

2021年

かけがわ茶エンナーレ2020+1/静岡